予防接種について

予防接種のイメージイラスト

予防接種は、細菌やウイルスなどの病原体から作製したワクチンを接種することによって、病気になりにくくし、病気になっても軽症で済むようにします。
当院では、インフルエンザ、肺炎球菌のワクチン接種をそれぞれ行っております。
上記以外の予防接種について以下をご参照ください。

料金

来院またはお電話にて事前にお申し込みください。

ワクチンの種類 料金(税込)
MR(麻疹・風疹混合) 9,900円
※風疹抗体予防接種 (川越市クーポン対象 無料
おたふくかぜ 5,500円
破傷風トキソイド 3,300円
RSウイルスワクチン(自費:60歳以上) 26,400円
帯状疱疹予防ワクチン(水痘生ワクチン) 7,700円
帯状疱疹予防ワクチン(水痘生ワクチン)(川越市公費対象 5,060円
帯状疱疹予防ワクチン(シングリックス不活化ワクチン)
※2回接種が必要
22,000円/回
帯状疱疹予防ワクチン(シングリックス不活化ワクチン)
※2回接種が必要(川越市公費対象
18,260円/回
肺炎球菌 8,800円
肺炎球菌(川越市公費対象 5,000円
A型肝炎 8,800円
B型肝炎(1回目→2回目は1か月後→3回目は半年後) 5,500円
日本脳炎 8,800円
日本脳炎(川越市公費対象 無料
DT二種混合(川越市公費対象
※任意接種希望はお問い合わせください
無料

インフルエンザ

インフルエンザウイルスは毎年違う種類が流行するため、予防接種も毎年行う必要があります。
インフルエンザワクチンは、接種してから効果が出るまでに約2週間かかり、その効果は約5ヶ月間持続しますので、毎年10月下旬~12月に接種するのが良いでしょう。

肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による肺炎などの感染症を予防し、重症化を防ぎます(ただし、すべての肺炎を予防できるわけではありません)。
65歳以上の方や慢性の持病をお持ちの方などは、肺炎球菌ワクチンの接種が推奨されています。
接種は、1年を通して、いつでも可能です。過去に接種したことがある方は、5年以上の間隔をあけてください。
また、インフルエンザワクチンの接種を併せて行うことで、肺炎予防の強化につながりますので、肺炎を予防するためには、肺炎球菌ワクチンだけでなく、インフルエンザワクチンの接種も推奨されています。

高齢者肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)

定期接種

川越市に住民登録がある(ただし、過去に同ワクチンを接種された方を除く)接種日時点で満65歳の方(66歳の誕生日の前日まで)
もしくは、満60歳から64歳の方で次のいずれかに該当する方。
公費助成:自己負担 5,000円
・心臓、腎臓又は呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活が極度に制限される程度の障害がある方
・ヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する方

任意接種

川越市に住民登録がある満66歳以上の方で定期予防接種の対象者でない方。
公費助成:自己負担5,000円
(ただし、過去に市の費用助成を受けて肺炎球菌ワクチンを接種された方、及び過去5年以内に同ワクチンを接種された方を除く。なお、市の任意接種の費用助成は、平成24年9月1日から開始しております。)

公費助成で接種可能なのは1回のみです。それ以降は前回接種より5年経過された方の接種は自費接種となります。
川越市予防接種公費助成を受ける場合、対象年齢等自治体ホームページなどでご確認ください

帯状疱疹予防接種のご案内‐50歳以上対象

帯状疱疹とは

帯状疱疹のイメージイラスト

帯状疱疹とは、水痘(水ぼうそう)・帯状疱疹ウイルスによって起こります。
小児期に水痘にかかると、治った後もウイルスが体内の神経節に潜んでいて、加齢・疲労・ストレスなどにより免疫力が低下したときに再び活動を始め、帯状疱疹として発症します。
50歳以上になると発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症すると推定されています。

帯状疱疹の症状

痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが、体の左右どちらかに、神経に沿って帯状に現れます。
通常、皮膚症状の前に痛みが生じます。その後皮膚症状が現れると、ピリピリ、ズキズキ、チクチクした強い痛みとなり、眠れないほど激しく痛むことがあります。
一般的に、症状は3週間から4週ほど続き、皮膚症状が収まると痛みも消えますが、なかには長期間に渡って痛みが残ってしまう帯状疱疹後神経痛(PHN)という合併症を起こすケースもあります。
50歳以上で帯状疱疹を発症した方のうち、約2割が帯状疱疹後神経痛に移行すると言われています。
それ以外にも、帯状疱疹が現れる部位によっては、角膜炎、顔面神経麻痺、難聴などの合併症を引き起こすことがあります。(川越市ホームページより)

帯状疱疹ワクチンによる予防

帯状疱疹の予防にはワクチンの接種が有効とされています。
帯状疱疹の予防ワクチンには、1回接種の生ワクチンと、2回接種の不活化ワクチンの2種類があります。どちらも50歳以上が対象で、帯状疱疹や帯状疱疹後神経痛の発症を予防する効果が認められています。
それぞれ、効果や回数、費用に違いがありますので、以下の比較表を参考にご検討下さい。
なお、接種については予約制になっております。ご希望の方はお気軽にお電話、または来院にてご相談の上ご予約下さい。

乾燥弱毒性水痘ワクチン
(生ワクチン)
シングリックス
(不活化ワクチン)
帯状疱疹発症抑制効果
1), 2)
  • 1年目 67.2%
  • 10年目 14.9%
  • 50歳以上 97.2%(3.1年)
  • 70歳以上 89.8%(3.9年)
  • 10年目 73.2%
帯状疱疹後神経痛抑制効果
1), 3)
  • 1年目 83.0%
  • 10年目 41.4%
  • 50歳以上 100%(4.1年)
  • 70歳以上 85.5%(3.9年)
接種方法/回数 皮下注射/1回 筋肉注射/2回
1回目接種から2か月後に2回目接種を行う。

※2カ月を超えたら6か月後までに2回目接種を行う。

適応 50歳以上
  • 50歳以上
  • 18歳以上で帯状疱疹に罹患するリスクの高いと考えられる人
副反応 局所反応、発熱、水痘様発疹(1-3%) 局所反応・疼痛(79%)・筋肉痛(37%)・発熱(17%)、アナフィラキシー
費用 7,700円(税込)
(川越市公費対象)5,060円(税込)
22,000円(税込)/回
(川越市公費対象)18,260円(税込)/回
長所
  • 費用が安い
  • 接種回数が1回のみ
  • 予防効果が高い
  • 免疫低下している方にも接種できる
短所
  • 長期間の予防効果が劣る
  • 免疫低下している方には接種できない
  • 費用が高い
  • 接種回数が2回
  • 副反応が比較的強い

参考文献

  1. Klein NP, et al. BMJ. 2023; 383: e076321.
  2. Lal H, et al. : N Engl I Med. 372(22), 2087-2096, 2015
  3. Cunningham Al, et al.: N Engl J Med. 375(11), 1019-1032, 2016

帯状疱疹不活化ワクチン(シングリックス)2回接種

川越市にお住まいの高齢者(年度内65歳の方)
公費助成:自己負担1回につき18,260円
※令和7年度から令和11年度までの5年間に限り、年度内70、75、80、85、90、95、100歳となる方は公費対象。

RSウイルスワクチンのご案内-60歳以上対象

RSウイルスワクチンは現在、高齢者向けワクチンと妊婦向けワクチンの2種類が使用されています。
当院では、60歳以上の方を対象に、RSウイルスワクチン**「アレックスビー」**の接種を行っています。
なお、接種については予約制になっております。ご希望の方はお気軽にお電話、または来院にてご相談の上ご予約下さい。

なぜワクチンが必要?

RSウイルスは、一般的には乳幼児の呼吸器感染症の原因ウイルスとして知られています。その一方で、高齢者や基礎疾患のある成人においても、RSウイルスは、肺炎などを引き起こすこともあります。
RSウイルス感染症は生涯を通して再感染を繰り返す特徴があり、特に高齢者が感染すると重い肺炎などを引き起こし、入院につながるリスクがあります。
日本では60歳以上の成人で年間70万人がRSウイルス感染症を発症し、63,000件の入院、4,500例の死亡があると推測されています1)
特に、慢性的な持病(COPD、喘息、心臓病、糖尿病など)がある方は、重症化しやすいとされています2)

アレックスビーの効果

このワクチンを1回接種することで、RSウイルスによる重症化や入院のリスクを大幅に減らすことができます。
アレックスビーを用いた国際共同第III相試験では、ワクチン接種後6~7か月の追跡期間で、RSウイルス関連の下気道疾患を82.6%予防しました。
基礎疾患のある60歳以上では94.6%予防効果が認められました。さらに1回の接種で2~3年効果が持続すると言われています3)
RSウイルスには有効な治療薬がないため、ワクチン接種による予防が非常に重要です。

費用と予約

  • 対象:60歳以上の方、50歳以上で重症化リスクが高いと考えられる人
  • 接種回数:1回
  • 費用:26,400円(税込) ※自費診療です。

副作用について

接種部位の痛みや腫れ、頭痛、発熱などが起こることがありますが、通常は数日で治まります。
高価なワクチンとなりますが、60歳以上の方や呼吸疾患や心疾患、糖尿病をお持ちの方は、ご自身だけでなく、ご家族や大切な人を守るためにも、ぜひワクチン接種をご検討ください。
ご希望の方は、お気軽にご相談ください。

参考文献

  1. Savic M. et al.: Influenza Other Respir Viruses. 17(1), 2023, e13031
  2. Branche AR. et al.: Clin Infect Dis. 74(6), 1004-1011, 2022
  3. 国際共同第Ⅲ相試験(RSV OA=ADJ-006試験)
    Ison MG et al.: Clin Infect Dis 2024; 78(6), 1732-1744
    Ison MG et al.: Lancet Respir Med 2025; 13(6), 517-529

入院は小児に多いが、死亡例は高齢者に多い

  RSウイルス感染症で入院した患者さん ⇨ 入院後30日以内に死亡した患者さん
24,452人 ⇨ 697人

入院は小児に多いが、死亡例は高齢者に多い

© GSK group of companies, all rights reserved.